十二国記・『白銀の墟 玄の月』の主公と麾下を理解するために侍戦隊シンケンジャーを観る

前略

十二国記『白銀の墟 玄の月』の感想を先日書きました。

白銀の墟 玄の月・1巻2巻を読みました

十二国記『白銀の墟 玄の月』3・4巻感想(ネタバレあり)

物語を理解する上で主公と麾下の関係性をもっと理解した方がいいなと思っていたところ、侍戦隊シンケンジャーがなかなかよい題材でした。

今回の記事は十二国記にかけてシンケンジャーを見てもらうためのものです(笑)

主公と麾下とは

まず、十二国記における主公と麾下とは、蓬莱(現代日本)の上司と部下とは全く違います。

上司と部下の場合、たまたま同じ組織で命令系統の上にいるか下にいるかのことでしかありません。

一方、主公と麾下は別の命令系統にいても成り立つようです。麾下にとって、誰をおいても一番重んじるのが主公なんだと思います。

これが、武士に近いものを感じるのですが、この関係性を理解するのに、シンケンジャーが最適なのです。

侍戦隊シンケンジャー

知らない方のために、シンケンジャーを簡単に紹介します。

侍戦隊シンケンジャーは2009年に放送されたスーパー戦隊シリーズ。

シリーズ初の侍をモチーフに、主演シンケンレッド役に松坂桃李さん、シンケンピンク役に高梨臨さん、それから殿のおつきのじい役で伊吹吾郎さんが出演しています。

侍戦隊シンケンジャー

シンケンジャーにおける殿と家臣

シンケンジャーの特殊なところとして、レッドが殿、他のメンバーは代々続く家臣なのです。

レッドは殿としてこの世を守るつもりでいるが、当初他メンバーを招集したくありませんでした。集まったメンバーは先祖代々侍として殿を守ることを仕込まれていますから、最初は彼らの間に軋轢が生まれます。

しかし物語が進むうちに、敵の大将を破るには、レッドの隠された必殺技しか通用しないことがわかります。

勝つためにはレッドを最後まで生かさないといけない。

このことをきっかけにレッドと他のメンバーの間に、お互いの命を預ける覚悟が生まれます。

お互いの命を預ける覚悟があるか

この、お互いの命を預ける覚悟が、主公と麾下の関係性にも当てはまってきます。

『白銀の墟 玄の月』4巻341ページに、李斎と夕麗の会話にそれがあらわれています。

「私もお供します」
李斎の説得を遮って、夕麗はきっぱりと言った。
「夕麗、ここには忠義を立てるべき英章はいない」
「分かっていますとも。私は李斎様に付いて行きたいんです」
(中略)
「重いんだ。……背負いきれない」

『白銀の墟 玄の月』4巻341ページ

この、李斎が重いと言ったものこそ、預けられた命のはずです。英章の行方(生死)はわからない。もし、英章が帰らぬ人となっていたら、夕麗は李斎を主公とあらためていたかもしれません。

まとめ

今回は主公と麾下の関係性を侍戦隊シンケンジャーから理解する記事でした。

シンケンジャーは子ども向け番組とはいえ大人が見ても面白いですよ。

主公と麾下の関係性を理解する上でポイントになったお話を一話挙げるとすれば12話です。

prime videoで配信されていますから、ぜひ一度見てくださいね。

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